同一労働同一賃金で正規雇用者はどんな影響を受けるか

非正規雇用者に対し、正規雇用者にとって同一労働同一賃金はあまり手放しで歓迎されるものではないかもしれない。
人種や性別によって待遇格差がなくなるのは大きなプラスになるが、そういったこととは無縁の人には特にメリットを感じないからだ。
しかし、きちんとメリットは存在する。
正規雇用者が同一労働同一賃金によって得られるメリットとデメリットをみてみよう。

実力に見合った報酬が得られやすくなる

年功序列というのはいまだに日本で残っている慣習だが、同一労働同一賃金によってそういったものがなくなり、実力で評価されやすくなる可能性は大いに高い。
同一労働同一賃金で支払う給料が同じになる場合、優秀な人材はそれに見合った場所とポストと給料を用意しなければ他社へ転職してしまう可能性があるからだ。
そのため、才覚と努力次第ではあるが、入社して1年程度で出世できる可能性が飛躍的に増加するのだ。

給料ダウンの可能性

非正規雇用者の給料は上がるかもしれないが、正規雇用者の給料は逆に下る可能性がある。
その理由は主に2つあり、一つは上記のメリットである実力によって評価されることが関係する。
実力のあるものは厚遇されやすくなるが、かえって実力の乏しいものは待遇が悪くなることも十分考えられるのだ。
もう一つは、非正規容赦の給料アップが関係する。
会社側として、パートやアルバイトも正社員並みの給料にすると、大抵の場合会社の予算に大打撃をくらう。
そのため、全体的に正社員の給料を減らし、その分を非正規雇用者の給料に当てる可能性があるのだ。
よって、給与面という考えだと非正規雇用者よりも損をしやすくなってしまうかもしれない。
正社員だからと安心できなくなる可能性は十分にあるのだ。
しかし、逆に言えば正社員にこだわるという必要もなくなるため、自分のやりたい仕事を始めるという選択肢が生まれるというメリットもあるのだ。

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